報告者:南 弥良爾・野田 碧依・室田 那奈・小嶋 汰一
プロのハンターでイタリアンレストランの[RISTORANTE Co.N.Te]でシェフをしている宮井一郎さんに立命館テロワールにお越しいただき料理を振舞っていただくだけでなくジビエや狩猟について様々なお話を聞くことが出来ました!
今回は宮井さんに伺ったお話に加えて過去のインタビューやお店のホームページも引用しつつ島本ジビエについて紹介していきたいと思います!!
1.ジビエとは?
宮井さんのお話に移る前に、皆さんはそもそもジビエについてご存じでしょうか?
「名前は聞いたことがあるけど詳しくは知らない」そんな人もいるのではないでしょうか?
そんな皆様の為に簡単にジビエについて説明したいと思います!
ジビエについて日本ジビエ振興協会は「狩猟で得た天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉(フランス語)で、ヨーロッパでは貴族の伝統料理として古くから発展してきた食文化」と説明しています。
この様にジビエとは単に野獣を食べる事を指すのではなく、歴史と伝統のある食文化の1つであるという事が分かりますね!
更に同サイトでは野生鳥獣による農作物被害を減らす事が期待されている他、宮井さんによると畜産業が縮小する中でジビエがその減少したたんぱく源の代替として活用できるのではと考えられているそうです!
2.島本ジビエとは
大阪・島本町水無瀬にあるジビエで、ここでは狩猟段階から調理が始まるという意識で行っているそうです。ジビエをおいしく調理するために従来の狩猟方法とは異なる方法を用いています!
日本では、巻き狩りと呼ばれる狩り方で、勢子(せこ)と打ち子に分かれて、勢子は空き缶を棒でガンガンたたいて追い立て、打ち子が散弾銃を用いて仕留めるという方法で行われていました。しかしこの方法だと鹿を完全に殺してしまうため血抜きをした際に血が抜けきらず、肉に臭みが残ってしまいます。
一方で宮井さんは写真のような罠を使って鹿を捕まえる方法をとっています。これは血抜きの際に心臓を止めずポンプの役割を担ってもらい綺麗に血を抜ききるためだそうです!また宮井さんのこだわりは凄く、罠をかける位置は、すぐに解体するために歩いて15分ほどの位置にきれいな川がある場所に置くこと。肉付きの良い後ろ脚を傷つけないよう前脚にかけることなど様々な工夫をしていました。島本ジビエのおいしさは宮井さんのこだわりによって作られています!
3.実際に食べたもの
実際食べたものを紹介します!
今回は、鹿と猪をいただきました。
調理風景です!
これは、猪肉のコンフィを作っているところです🐗
コンフィとは、80度のオイルで6時間煮て、最後にカリッと焼く調理法です。
古くからある調理法だと聞きました。自家栽培のニンニクなども一緒に煮られているようです。
ジビエのことだけでなく、料理についてもお話をたくさんしてくださり、
大変勉強になりました。
そして、調理に使ったオイルは再利用するそう…
これを使ったピザはすごかった
続いてこちらは、
鹿のロース肉を切っているところです🦌
牛タン1本分くらいのかなりの大きさでした。
仕上げに宮井さんがオリーブオイルをかけています🫒
そして完成品がこちら✨
(写真左:猪肉 右:鹿肉)
猪肉のコンフィは脂が多く、角煮のようにホロホロとした食感で臭みは全く感じませんでした🌟
鹿肉(ロース)のローストは脂が少なく、柔らかい食感で臭みも少なかったのでパクパク食べてしまいました😋
余談ですが…
宮井さんは捕獲したアナグマを背負って調理していました🦡
ジビエ肉は初めて食べましたが、
どちらも食べやすくとても美味しかったです🍴
貴重な体験になりました。
参考文献
https://www.ristorante-conte.jp/nature.html
プロハンター×シェフ宮井 一郎さんに聞く。ジビエで体験する「命をいただくこと」の意味【リレーインタビューVol.21】 | クックビズ総研
https://www.ristorante-conte.jp/jibie.html