五感統合とnew essential ―分子・認知・工学の融合が導く未来のウェルビーイングー
主催:立命館先進研究アカデミー (RARA)/食総合研究センター
開催日:2023年2月21日(火)10:00~
企画趣旨
未来のウェルビーイングに寄与する五感によるnew essentialの可能性を見出すことを目的とする。五感統合と食行動研究のエキスパートである和田を中心に、嗅覚の分子生物学(東原) と認知脳科学 (小早川)、五感統合 (鳴海) と身体拡張(稲見)を実現する情報学工学、身体DX (持丸)のエキスパート、さらにフードテックのエバンジェリスト (石川)を招き、真の五感統合の解明と応用によって導き出されるnew essentialの可能性とそれが導くウェルビーイング、それを実現する学術変革の必要性について議論する。
近年、情報工学が著しく発展し、認知科学をバックグラウンドとして時空を超えたコミュニケーションや身体・認知能力の拡張の試みがなされてきた。Withコロナ時代のnew normalの生活様式においてこうしたデジタル技術は、今後の人類の活動とウェルビーイングに不可欠な新たな生活必需品(new essential)となるだろう。その一方、化学感覚(味嗅覚)を巻き込んだ真の五感世界のnew essentialについてはほぼ未踏の領域である。化学感覚を巻き込んだ五感統合と拡張を試みるためには食行動(eating)が深く内包されており、分子生物学や食品工学、文化人類学との融合が必須である。
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登壇者(所属)タイトル:
東原和成(東大)「嗅覚と環世界」
小早川達(産総研)「五感の中の味嗅覚 -ヒトにとっての"自然な感じ"とは-」
和田有史(RARA・立命館大)「食行動に関わる顕在意識と潜在意識」
稲見昌彦(東大)「身体の自在化からこころの自在化へ」
鳴海拓志(東大)「五感統合の編集による感覚と自己のデザイン」
持丸正明(RARA・産総研)「五感統合で拓くバーチャルエコノミー」
石川伸一(宮城大)「フードテックの現状と五感拡張への期待」
守隨佑果 グラフィックレコーディング